明治期の木造校舎のかたちを今に伝える建築物

展示

茨城県と福島県、栃木県の県境に位置する大子町は、日本百名水にも選ばれた八溝名水、清流として知られた久慈川の水の恵みと八溝山地の豊かな自然環境の中で、中山間地特有の里山の暮らしが現在も守られ日本 の原風景を感じることの出来る地域です。 また、町内には木造校舎が残されており、特に旧上岡小学校は現在地に現況保存されている、茨城県内でも最古の小学校施設として登録文化財に指定されております。 中山間地の大子町の中で、旧上岡小学校周辺は地形にも恵まれ、米などの穀類、リンゴなどの果樹、蒟蒻などの栽培、収穫が行われ、他の地域よりも日照時間が長いことから「日渡の里」と古くから呼ばれてきました。

旧上岡小学校の保存を続ける「日渡の里」の人々とその暮らしを、茨城県デザイン振興協議会に所属する40名のクリエイターが見つめ直し、地域の方々にご協力いただいて40枚のプライベートポスターを制作して、旧上岡小学校の教室に茨城県北芸術祭の一環として展示致します。 ポスターのなかに表現された、本当の豊かさの中で生きる「日渡の里」の人々の穏やかで優しい笑顔に触れていただければと思います。

紹介動画