[もりのびじゅつかん]フィールドワーク①
IDPCの今年度の活動のひとつ「もりのびじゅつかん」プロジェクトが始まります。
テーマは「森」ですが、どんな企画にしたら良いか、課題発見のためのフィールドワークを行っています。
取材の一環で、筑波山麓にある染色工房「ぷにの家」の染色家、飯塚優子さんを訪ねました。
筑波山麓にある染色工房「ぷにの家」。季節の植物から採取する草木染や、筑波山麓にあった染物屋さんで使われていた古い型紙を使った型染めなどをされています。
他にも、耕作放棄地にマリーゴールドを植えて、美しい景観を作る「地球を染める!」プロジェクト活動なども。育てたマリーゴールドは染色の素材としても活用するそうです。
50年前に廃業したという、筑波山麓にあった染物屋さんで使用されていた藍染の型紙を使った「型染」体験をしました。型紙は3,000枚もの量があるそうで、その一部を拝見したのですが、昭和の時代のデザイナーの仕事が非常に興味深かったです。
流行りだったであろう図案や、今となっては何をモチーフにしたのか全く分からない図案などもあり、図案を見ているだけで何時間でも過ごせそうでした。しかしながら、今回の取材のテーマは「森」ですので、筑波山麓地域の話などを、飯塚さんを囲んで伺ってきました。
午後は、藍染に使われる天然藍を栽培されている鈴木農園の鈴木さんにお話を伺いました。
筑波山麓エリアで天然の筑波藍を栽培、加工されている鈴木さん。筑波藍とは、藍染に使われる原料です。栽培の他、乾燥、発酵し、染色の素材として使えるように蒅(すくも)として販売まで行っているそうです。
筑波山麓エリアの話はもちろん、これからの農業の考え方や、筑波ならではの土地事情なども伺えました。
さまざまなフィールドワークを通じて、森や山、山麓地域の現状や問題をさらに深堀りしていけたらと思います。そして、それらの問題にデザイナーとしてどうアプローチしていけるか、考えてまいります。
古い型紙を使用した型染め体験
染色工房「ぷにの家」染色家の飯塚優子さん
型染で作った風呂敷の完成です
鈴木農園の鈴木聡さん
筑波藍の畑です
天然の筑波藍。収穫間近です。
お忙しい中、お時間を割いていただきました飯塚さん、鈴木さん、本当にありがとうございました。